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個人事業者や会社など収益事業を営んでいる事業者は、消費税の納税義務者になります。
勿論、基準期間において課税売上高が1千万円超などの縛りはありますが、事業を営む以上
消費税の納付が必須です。この消費税の考え方ですが、課税売上高に必ず消費税が含まれ、
これを納税する仕組みです。従って、売上を計上すると消費税が計算されますが、これは
「預り金」です。たまに、消費税を納められない事業者にお会いすることがありますが、
この事業者が1期納めることができなくなると、次の期も同様になる可能性が非常に高い。
そうすると、正に蟻地獄にハマったも同然です。事業の稼ぎでは納付が難しくなる。
延納という制度もありますが、これも1年以内に前期分を納めてしまわないと、キツイデス。
消費税ほど過酷な税制もないと思いますが、制度の仕組みからくれぐれも蟻地獄にハマらない
よう資金繰りをご検討の上「預り金」であるという性格を考慮し上手に対応したいものです。
事業者、ここで対象としている方は、個人事業者と中小規模の会社、社会福祉法人です。
経理事象は、毎日生じますが、会計記録は何時するかです。現金出納帳を毎日記録されている
事業者もあり、頭が下がります。現金売りの小売業は毎日レジスターを打ちます。これも記録です。
それ以外の業種の場合、1か月単位で仕事が回転するケースが多いようです。従って、お勧めは
1か月毎に経理資料を整理し、試算表を作成する。前月の業績と売掛金・買掛金・借入金などを
確認し、損益計算書と貸借対照表を作成する。この作業を12回繰返します。そして、過年度と
当年度、今後の見通しと事業計画を考える。この作業を是非行っていきたいものです。
年に1回税理士に経理を丸投げする!?そんなことでいいのでしょうか。税務申告のために数字を
まとめるのではありません。ご自分の事業の実態を毎月把握するためなのです。
羅針盤も地図もなく、ただ闇雲に頑張っても、この激動の時代に生き残れるはずはありません。
税務署のために1年に1回、経理資料を整理するのは止めにしましょう。
自分の事業の発展・利益の獲得・家族のため、経理を有効に活用しませんか?
個人事業にしろ、会社組織の事業にしろ、介護施設や保育園事業にしろ
事業を行っている以上毎日経済的な動きは生じます。ところでこれら事業の
記録ですが、毎日記録するのは、経理部門などを設けても間接費が負担にならない
中堅企業以上の組織でしょう。個人事業や中小規模の会社はどうでしょうか?
実は、個人事業では1年にまとめて1回会計事務所に依頼する事業者もおられるのは
事実です。他方毎月まとめて年12回以上依頼される個人事業者も勿論いらっしゃいます。
当方の印象では、後者の事業者は、いつも事業の数字に気に掛けておられる。結果、
事業の不振の時も対策を打たれている。しかし、概して事業が好調な場合が多いのです。
当方としては、是非毎月数字をまとめて、自分の事業をチェックされることをお勧めします。
財務諸表は、損益計算書・貸借対照表・製造原価報告書・株主資本等変動計算書など
企業の日々の取引を集計して算出する計算の諸表のことを言います。
個人事業者や中小企業者の皆様には、毎月試算表を提供しておりますが、特に損益計算書と
貸借対照表はこの試算表の2大要素と言えます。
このうち損益計算書は、毎月の事業の成績が表示され方向性が分かります。事業者には、
必ず、今の自社の状況を説明します。また、この時、できるだけ財務分析を行い、特に
損益分岐点を明示します。これは、売上高・売上総利益率・販売管理費の3つの要素で成り、
非常に簡単な財務分析手法ですが、自社の方向性が直ちに分かります。
ただ闇雲に事業を展開するだけでなく、合理的な手法で自社の立ち位置を数量で分析する
ことも大切ではないでしょうか?
事業に関する日々の取引を複式簿記の方法により、仕訳記帳し科目ごとに総勘定元帳に転記して記録する。
その後、決算時において決算整理事項を検討しこれも仕訳記帳し総勘定元帳に記録する。そして、貸借対照表と
損益計算書を作成する。端的に言えばこの作業を克明に行わなければならない。
1年間のロングラン。それに、日々の取引と言っても、結構複雑。そこで、事業の経営とは全く異質な経理処理
に取組まなければならない。大体こんな事を考えると、経理の仕組みを知らないと本当にギブアップである。
そこで、経理のプロの出動ということになるが、経理のプロと言っても事業自体を知っているわけではない。
しかし、知ったふりをして日常の取引を仕訳記帳し、試算表を作成し、決算処理して損益計算書と貸借対照表を
作成しなければならない。どうしてできるのか、不思議に思うことがある。なお、最近は例の消費税である。
これも原則、日々の取引において同時に処理する必要があるのである。